釣り合いばり式
釣り合いばり式またはイコライザ式(equalizer)と呼ばれる方式。軸箱は側梁に付けられた軸箱守じくばこもり或いはペデスタルpedestal)と呼ばれる切込みによってガイドされる。この意に於いて軸箱守式またはペデスタル式と称しても誤りとは言えない。この軸箱支持装置が釣り合いばり式或いはイコライザ式と呼ばれる所以は一次バネ装置の構造にある。すなわち前後の軸箱間にU形或いは弓形をした釣り合いばり(イコライザ)を載せてつなぎ(下図の青色部分),一次バネは釣り合いばりと台車側梁との間に配置される。この釣り合いばり(イコライザ)の働きにより前後の軸重の均等化が図れると共に,前後の軸箱をつないでいる為に軸箱守(ペデスタル)の摺動部に若干のガタが生じてもこれを抑制することが出来て一軸陀行動を抑止する効果があるとされる。しかしながら大きく重い釣り合いばり自体がそのままバネ下重量となり軌道への負荷が大きくなるといわれる。


(左上)の写真は軸箱守により軸箱が支持され,軸箱の上に前後の軸箱をつなぐ釣り合いばりが乗っている様子がわかる。軸箱守にガタが生じても釣り合いばりが前後の軸箱をつないでいる為に一軸陀行動が防止出来るとされる。
(右上)の写真は台車側ばりと釣り合いばりの間に挿入された一次バネ(コイルバネ)である。

釣り合い梁には上で例示したDT10台車のように1枚の梁を使うものと,左下に例示したDT11台車のように軸箱守を挟むように2枚の梁を使うものとがある。国鉄ではやがて釣り合い梁式から後述する軸バネ式へと進化してゆくが,その契機となった事象は台車枠に使用する型鋼とイコライザとの干渉を避ける為に使用していた球山形鋼の入手が諸般の事情により困難となった為だといわれている。右下の写真はDT10台車の球山形鋼とイコライザの位置関係を示したものだが,球山形鋼を使うことによりイコライザを上手く逃げていることが理解出来る。
また釣り合い梁の形状も様々で左下のように弓型のものや右下のようにU字型のものなどがある。





メニュ−へ ホ−ムへ 次へ




inserted by FC2 system